子供たちの本気

子供たちの本気

時々、姉が子供たちをつれて実家に遊びに来ます。

幼い姪っ子と甥っ子が今一番好きな遊びはヒーローごっこ。

ふたりがそれぞれ日曜の朝にやっている特撮番組やアニメの登場人物になりきって、怪獣役の私を倒しに来るのです。

ふたりが「ばーんばーん!」と銃で撃ってくるジェスチャーをし、私は撃たれたふりをして「やられた~」と倒れる。

ここまではいいんです。ここまでは。

彼らの本気はここからです。

「とどめだー!」と叫んで、二人は同時に床に倒れた私めがけてダイブしてくるのです。

絶対に受け止めてもらえるという安心感があるからでしょうか、彼らは一切の緊張感も遠慮も無く、全力で飛んできます。

幼い子供とはいえ、トータル10キロ以上。受け止めればかなりの重さと衝撃です。

しかも私が倒れている床には、彼らがさっきまで遊んでいたブロックや小さな人形などのおもちゃがあちこちに散らばっています。

体を広げなければ受け止めきれない。でも体を広げれば、おもちゃが体のあちこちに当たって痛い。でも体を広げなければ、彼らが怪我をする。

さあ、どうするんだ私……

なんて考える余裕は実際には無く、私の体はあっという間にふたりに押しつぶされます。

潰された瞬間、「ぐえっ」とまるでカエルの声が私から発せられるのを聞いて、幼いふたりはきゃっきゃとはしゃぐのです。

そして全身の痛みと苦しさに悶える私の腕を引いて一言。

「もう一回!」

とどめをさされたはずの怪獣は、二人のヒーローのために何度でも蘇らせられるのです。

何十回と倒され、とどめをさされ、子供達が満足して眠りについたあと。

疲れた体を癒すために風呂に入れば、全身いたるところにできた青黒い痣が目に付きます。

今は長袖の時期なのでまだいいのですが、夏場になって薄着になったら大変です。変な誤解をされかねません。

夏までにふたりがこの遊びに飽きてくれることを願っています。

脱毛 渋谷

気付かない方言

「なげる」という言葉は普通、「ボールを投げる」とか「匙を投げる」という風に、手で持った何かを遠くへ飛ばすといった意味ですよね。

でもこれ、私にとっては「捨てる」という意味でもあるんです。

私が住んでいる辺りでは、物を捨てることをなげると言います。方言、というやつですね。

どこかで聞いた情報によれば、これはもともと北海道の方言なんだそうですが、東北地方でも使うところがいくつかあるようです。

子供の頃から当たり前につかっていたので、私は高校生くらいになるまでこれが方言なんだとは知りませんでした。

他県出身の同級生が家に遊びに来た時、「あ、そのペットボトルもう空っぽ?なげようか?」といったらひどく驚かれました。

あのときの同級生のポカンとした顔は忘れられません(笑)

方言にはいわゆる訛りのようなわかりやすいものとそうではないものがあります。

後者のほうは方言であるということに気付くのがけっこう難しいですよね。

たとえば、①の読み方は、たいていの人は「まるいち」だと思います。

しかし山形の多くの人は、これを「いちまる」と読みます。

(1) も「かっこいち」ではなく「いちかっこ」といいます。

高校生のころ一時山形にいたことがあるんですが、このことを知らなかった私は授業中、

先生に「じゃあ○○さん、教科書の問題のいちまる解いて」と言われてきょとんとしてしまいました。

「えーと先生、○ページのまるいち、ですか?」と聞き直したら、クラスメイト全員に一斉に「え?!」という顔をされました。

「なにまるいちって!」「いちまるでしょ!」「まるいちとか気持ちわるっ」と散々なリアクションをされました。

方言だと知るまではそれが全国共通の言葉だと思っているわけですからそのリアクションは当然かもしれませんが・・・・・・。